HIRAI TAKUYA

MY HEARTSHIPS

hirataku
  • 1. パステル色の記憶
  • 2. Lonely Drunkard
  • 3. いつかきっと
  • 4. 占い師のオッサン
  • 5. Yatta!

ギターを持って人前で演奏したのは、実に35年ぶりだった。

きっかけは、友人たちの誘いだった。東日本大震災後、わが地元・香川でも、間接的にも被災地を支援したいという希求と、蔓延する閉塞感を払拭するために何かやりたい、という意識が芽生えていた。「チャリティライブをしたいので、力を貸してください」という旧い知己からの呼びかけは、実に自然発生的なものだったと思う。

数度に亘り東北に足を運んだ私には、自らも罹災しつつ、地元復興のために歌を届けるミュージシャンの友人もできていた。
そこで、福島から彼らを招いて現地の実情を聞きつつ、我々ならではの応援を果たすためにチャリティコンサートを企画し、自身も発起の責任としてステージに立つことにした。それが35年ぶりの舞台である。

私がバンド活動に熱中していた中学・高校の頃は70年代音楽の全盛期であり、海外ではロックが成熟を迎え、国内はフォークソングが席巻していた。
久々にギターをチューニングし、ジャランとかき鳴らしたとき、その時代の記憶が一気に甦ってきた。沈殿していた空気がかき回されたような感覚だ。新旧が混沌としながら妙にエネルギッシュだった70年代への憧憬と、逼塞したかのような震災後の雰囲気への不安がそうさせたのかもしれない。気がつくと、コードを鳴らしながら、曲を紡いでいた。
政治的なメッセージも何もなく、ただかつての記憶や匂いを拠り処に再びギターに向かった私に友人たちも呼応してくれ、詞や曲の完成に協力してくれた。

そうしてできたのがこの5曲である。あらためて聴くと、如実に70年代テイストを顕していることにわれながら驚く。
と同時に、拙い曲や唄ながら、同世代の音楽愛好家たちが、地域や境遇を超えて賛同し加勢してくれたことに感動を禁じ得ない。いまや私の音楽ネットワークは東北から沖縄にまで拡がり、かけがえのない財産となっている。音楽の力を再認識しつつ、再興への祈りと多くの方々への感謝を、このCDに込めたつもりである。

僅かでも復興の一助になれば、望外の喜びである。

hirataku

パステル色の記憶 作詞・作曲 hirataku
Pastel Coloured MemoriesMusic and lyrics: hirataku

2014.9.9
¥1,000(tax in)[MTRZ-04]
Motriz